このところ、健康への良い影響が次々と報告されているチョコレート。ちょっと前まではダイエットの宿敵のように考えられていた存在ですが、今度は、糖尿病と肥満の予防になるという新たな報告が届きました。
(画像はwikiメディアより引用)
これまで、ココアに含まれるポリフェノールの一種、フラバノールが身体に良いことは報告されてきましたが、肥満や2型糖尿病にどのくらい影響するかは、あまり知られていませんでした。そこで、ココアのフラバノールが、脂肪分の高い食事を摂ったときにどのように影響するかを明らかにする調査がバージニア工科大学の研究グループによって行われたのです。
この研究では、高脂肪の食事をしているマウスをいくつかのグループに分けて、1つのグループには、ココアフラバノールのエキスを、他のグループにはフラバノールの成分を分解し、どの成分が一番効果的に働くかを12週間にわたって、調べました。フラバノールにも、分子の構造によって、いくつかの種類があるのだそうです。
すると、オリゴメリック・プロアントシアニジンという成分を取り出して与えたマウスでは、体重の増加が抑えられ、糖尿病の指標である耐糖能と、インスリン抵抗性が抑えられていることが分かりました。
このことから、ココアフラバノールの中でも、オリゴメリック・プロアントシアニジンが、肥満や糖尿病の予防に効果を発揮することが確認されました。これから先、注目が集まること間違いなしですね!(唐土 ミツル)
▼外部リンク
Oligomeric Cocoa Procyanidins Possess Enhanced Bioactivity Compared to Monomeric and Polymeric Cocoa Procyanidins for Preventing the Development of Obesity, Insulin Resistance, and Impaired Glucose Tolerance during High-Fat Feeding
http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/
Key chocolate ingredients could help prevent obesity, diabetes
http://www.acs.org/content/acs/en/pressroom/presspacs/2014/