画像診断をサポートする類似症例検索システム
富士フイルム株式会社は4月7日、静岡県立静岡がんセンターと共同開発した人工知能の技術を用いて画像診断をサポートする「SYNAPSE Case Match(シナプス ケース マッチ)」に、新たに肝臓がんの画像検索機能を搭載した製品を開発したと発表した。関連会社の富士フイルムメディカル株式会社を通じ、5月下旬から販売するという。
(画像はプレスリリースより)
早期発見が重要な肝臓がんの画像検索機能を追加
SYNAPSE Case Match とは、CT画像の診断を行う前に実行できるシステム。病変の画像の特徴を過去の症例データベースから検索し、類似した症例を似ている順に表示することにより、医師は診断結果からスムーズにCT画像の診断が行えるようになるという。平成24年10月より肺がんを対象として同システムが提供されていたが、更なる適応拡大を求めた声が多く挙がっていた。
そして今回、静岡がんセンターで蓄積された約1,000の肺がんの症例データベースと約300例の確定診断のついた肝臓腫瘤の豊富な症例データベースが搭載され、肝臓がんの画像検索機能が追加された。導入施設ごとに自院の症例を追加登録して症例データをより充実させることも可能で、より多くの診断のサポートへとつながるとしている。
富士フイルムでは今後、対象疾患を肺がんと肝臓がん以外にも拡大し、画像診断の効率化と医療の質の向上に貢献するとしている。(伊藤海)
▼外部リンク
富士フイルム株式会社 ニュースリリース
http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/