4月も中旬に差し掛かり、すっかり暖かくなってきましたね。これからの季節は、自然の中で食事する機会も増えてきます。自然の中での食事の代表選手と言えば、バーべキュー。ジュージューと香ばしい匂いは、食欲をそそりますね。
(この画像はイメージです FreeDigitalPhotos.net/artur84)
しかし、このバーベキュー、お肉の焼き方によっては発がん性のある、多環芳香族炭化水素(PAHs)が出来てしまいます。PAHsと発がんについては、人間ではまだ明らかになっていないものの、動物実験では関係性が認められています。高温でお肉を焼いたときの他に、煙草の煙や、排気ガスにも含まれるというのですから、いかにも身体に悪そうです。
ところが、このPAHsは、バーベキューのお肉を「ある飲み物」につけ込むことで、ぐーんと減少することが分かりました。その飲み物は、バーベキューのお供とも言えるビールなのです。
アメリカ化学会の「Journal of Agricultural and Food Chemistry」に発表された研究では、お肉をビール、ノンアルコールビール、黒ビールにつけ込んだ後にしっかりグリルして、PAHsの量を比較しました。すると、特に黒ビールに漬け込んだポークは、つけ込みなしでグリルしたポークに比べ、PAHsの量が半分になっていたというのです。
この効果、ビールだけではなく、ワインや、お茶でも確認できたとのこと。自家製のバーベキューレシピを工夫して、身体に良くておいしい味付けを開発してはいかがでしょうか?(唐土 ミツル)
▼外部リンク
Effect of Beer Marinades on Formation of Polycyclic Aromatic Hydrocarbons in Charcoal-Grilled Pork
http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/
Beer marinade could reduce levels of potentially harmful substances in grilled meats
http://www.acs.org/content/acs/en/pressroom/