約4.5カ月で17例の死亡報告
ヤンセンファーマ株式会社は4月4日、同社が2013年11月19日より販売している統合失調症治療薬の「ゼプリオン水懸筋注25mg・50mg・75mg・100mg・150mgシリンジ」(一般名:パリぺリドンパルミチン酸エステル持効性懸濁注射液)について、市販直後調査期間中の約4.5カ月以内に、同剤使用後に死亡した例が17例報告されたと発表した。
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死亡17例は、推定使用患者約10,700人中で発生したもの。現時点では、死因や死亡のリスク因子などが特定されておらず、報告された死亡例のなかには突然死もあるという。同社では、医療従事者向け文書を通じ、必要性を十分検討したうえで投与開始または継続可否の判断を行うよう注意喚起を行っている。
死亡に至る前兆情報はほとんど存在せず
発表文書では、4月3日時点で情報開示許諾が得られた死亡症例として、11例が紹介されている。内訳は30代から60代までの男性が8例、50代から60代までの女性が3例。直接的死因は、不明のほか、肺塞栓、急性心筋梗塞、低体温、心筋梗塞、窒息など多様だ。投与開始から死亡に至るまでの期間も、3日~43日と症例によって幅があるという。
また、死亡した患者にはそれぞれ抗精神病薬の併用があるほか、合併症をもつ例もみられるが、経過に関しては死亡に至る前兆といえる情報がほとんど存在せず、原因不明の突然死も含まれているという。(紫音 裕)
▼外部リンク
ヤンセンファーマ株式会社 医療従事者の皆様
http://www.janssen.co.jp/system/files/product_safety/pdf/