塩分の高い食事は、高血圧など健康に好ましくない影響を与えることで知られています。このため、塩分を控えるように言われている人たちが多くいますが、口で言うのは簡単でも、実際に塩分を減らす方法が分からない人は多くいるようです。
(この画像はイメージです FreeDigitalPhotos.net/artur84)
アメリカ心臓学会から寄せられた報告によると、減塩の手段として、ハーブやスパイスを食事に取り入れることで、より効果的に減塩ができるそうです。
この報告の元となった調査は、55人のボランティアの協力によって実現しました。参加者の6割以上が高血圧、18%が糖尿病の診断を受けていました。また、健康体重を上回っている人が多く見られました。
第1段階では、55人の参加者に、減塩食を4週間食べてもらいました。減塩食は研究者側で、カロリーも計算して提供しました。食塩に含まれるナトリウムの摂取を見てみると、実験開始前の平均摂取量は、1日3,450 mg。これが、第1段階を経て1,656 mgまで減少しました。
第2段階では、55人のうちの半分の人たちに対して、20週間にわたる指導期間を設けました。指導内容は、スパイスやハーブを使って、味付けの工夫をしながら、ナトリウムの摂取を1日1,500mg以下に抑えることです。残りの人たちは、自分で工夫して、減塩を行いました。
第2段階では、ナトリウムの摂取は両方とも上昇し、目標の1,500mg以下には至りませんでした。けれども、教育を受けた人たちでは、教育を受けなかった人たちと比べたときに、1日のナトリウムの摂取量が、平均966mg少なくなっていました。
このことから、レシピやテーブル上の調味料にスパイスやハーブを上手に取り入れることで、スムーズに減塩が行えることが分かりました。減塩を心がけている人たちは、早速取り入れてみてはいかがでしょうか。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
Spices and herbs intervention helped adults reduce salt intake
http://blog.heart.org/