日韓で共同実施された臨床試験結果などを申請資料に
ヤンセンファーマ株式会社は3月24日、同日付で持続性がん疼痛治療剤の日本における製造販売承認を取得したことを発表した。承認されたのは、「タペンタ(R)錠25mg、50mg、100mg」(一般名:タペンタドール塩酸塩)となる。
(この画像はイメージです)
タペンタ錠は、「中等度から高度の疼痛を伴う各種がんにおける鎮痛」を効能効果とする持続性がん疼痛治療剤。承認取得にあたり、日本と韓国で共同実施された臨床試験などの結果を申請資料とした。
がん患者の痛み緩和への新たな選択肢
がん患者は、診断や治療開始前後から身体的、精神的苦しみを体験するという。なかでも、がんの痛みは早期がん患者の3人に1人に現れる。そして、進行がんとなると3人に2人に発現する割合になるという。さらに、がん患者のうち、強い痛みを感じるという人は50%、耐えがたい痛みが30%という報告もあり、約8割のがん患者が痛みに悩まされ、日常に支障を来しているのが現状だ。
このような状況ながら、日本では中等度から高度のがん疼痛に適応を有する経口のオピオイド鎮痛剤は、海外と比べると種類が少ないという現状であり、がんの痛みに対する処置の選択肢が少なかった。
タペンタ錠の承認取得により、日本において、新たにがん疼痛治療に対して有効な薬剤が加わったことになる。これにより、がん患者に対しての痛みからの解放が期待される。(伊藤海)
▼外部リンク
ヤンセンファーマ株式会社 プレスリリース
http://www.janssen.co.jp/public/rls/news/