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エーザイ 英LSTMおよびUoLと新規フィラリア駆虫薬の共同研究を開始

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2014年03月31日 PM03:15

リンパ系フィラリア症などに有効な新薬創出を目指す

エーザイ株式会社は3月20日、英Liverpool School of Tropical Medicine(以下、LSTM)および英国のUniversity of Liverpool(以下、UoL)とともに、主なフィラリア症であるリンパ系フィラリア症と河川盲目症に有効な新規フィラリア駆虫薬の創出に向け、共同研究を開始すると発表した。

(画像はwikiメディアより引用)

LSTMは、熱帯病の制圧および治療に向けた新規のツールや技術の開発・実践を主なミッションとする非営利研究機関。UoLは、複数の抗寄生虫薬の作用機序解明において、大きな役割を果たしてきた実績をもつ学術機関として知られている。

エーザイではこの2者との共同研究により、フィラリア成虫の体内に存在するボルバキア菌を効果的に除菌する新規治療薬を創出することを目指すとしている。ボルバキア菌は、寄生虫の成長や増殖・生存において欠かせない菌であることが分かっており、このボルバキア菌を除菌することで、フィラリア成虫を駆虫できるという。

期待される新しい治療アプローチ

現在一般に用いられている抗フィラリア薬は、フィラリア幼虫やミクロフィラリアには有効だが、フィラリア成虫の駆虫には年1回の集団投薬を数年にわたり継続する必要があるなど、課題が残されている。

エーザイによると、抗ボルバキア菌作用の化合物に関しては、1万を超える化合物をスクリーニングした結果、約50の候補化合物が明らかになり、現在、感染症薬として可能性のある約6種類の分子骨格を特定するに至っているという。

抗ボルバキア菌作用を有する治療薬が開発されれば、フィラリア成虫の増殖を抑制して効果的に駆虫できることが見込まれ、治療の新しいアプローチとなり、既存の抗フィラリア薬よりも治療期間を短縮したり、さらに優れた治療効果を得たりすることができると考えられる。

共同研究グループでは、まずこれら6の候補骨格のうち、とくに2つに焦点を当てて前臨床試験を実施、1~2年以内の候補化合物特定を目指していく予定としている。(紫音 裕)

▼外部リンク

エーザイ株式会社 ニュースリリース
http://www.eisai.co.jp/news/

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