プロテアーゼ阻害剤を含む治療を比較した初の大規模臨床試験
Merck & Co., Inc., Whitehouse Station, N.J., U.S.A.は3月5日、HIV治療薬「アイセントレス(R)」の新規96週間オープンラベル試験の結果を発表した。
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この試験は、プロテアーゼ阻害剤を含む治療を比較した大規模臨床試験としては初めてのもので、米エイズ治療研究グループ(AIDS clinical trial group:ACTG)が実施した。未治療患者を対象にNNRTI系薬剤を使用しない異なる3種類の抗HIV療法の治療効果を比較。アイセントレス1日2回投与を含む処方と、リトナビルで増強させた2種類の1日1回投与のプロテアーゼ阻害剤(アタザナビルおよびダルナビル)を含む処方(アタザナビル/リトナビル、ダルナビル/リトナビル。以下ATV/r、DRV/r)を用いて行われた。
いずれの投与群も複合主要評価項目で高い有効性
その結果、いずれの投与群も試験の複合主要評価項目であるウイルス学的失敗(VF)までの時間で測定した有効性は、同等に高いことが示されたという。もうひとつの複合主要評価項目は、忍容性不良による治療失敗(TF)。こちらはアイセントレス群およびDRV/r群の方がATV/r群よりも良好だったとしている。
また、VFおよびTFを組み合わせた主な副次評価項目では、アイセントレス群は、いずれのプロテアーゼ阻害剤を含む投与群に対しても優れていたという。
アイセントレスは、Merck & Co., Inc., Whitehouse Station, N.J., U.S.A.が開発した、HIV治療を目的にしたインテグラーゼ阻害薬。日本では2009年から販売されている。(小林 周)
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