政府の総合科学技術会議は12日、国家戦略で世界トップレベルの研究開発成果を目指す「特定国立研究開発法人」(仮称)の対象候補に、理化学研究所と産業技術総合研究所の2機関を選んだ。世界に影響力の大きい機関として、研究成果の質や分野の広がりを評価した。今後、特定法人を位置づける新たな法律を閣議決定する予定で、会議後に記者会見した山本一太科学技術政策担当相は「今通常国会のできるだけ早い段階で法案を成立させたい」と意欲を示した。
特定法人制度は、国家戦略の観点を踏まえ、世界と競争する研究開発の推進、目標や評価、主務大臣と総合科学技術会議の強い関与等について、新たな法律に規定するもの。現時点で世界トップレベルを標榜するにふさわしい研究活動の蓄積、成果の社会経済への貢献、多様で優れた人的資源、成果最大化に向けた体制を総合的に検討した。