従来システムの小型機種で設置しやすく
日本ベクトン・ディッキンソン株式会社(日本BD)は2月28日、新たに「血液培養自動分析装置 BD バクテック(TM)FX40 システム」の発売を開始したと発表した。
同装置は、従来システムと同様に、炭酸ガスおよび酸素の変化を蛍光強度として検知するセンサーにより、ボトル内の微生物発育をモニターできるとされる。また、樹脂製の「BD レズン抗菌薬吸着剤」が入った血液培養ボトルや、血液分注用器材のBD バキュティナ(R) ブラッド トランスファーデバイスの使用が可能な点も同じだという。
こうした操作性などの点では従来システムと共通だが、検査容量は40検体用と小さく、ICUやERなどの限られたスペースにも設置しやすいデスクトップタイプの小型システムとなっている。
(画像はプレスリリースより)
“血液培養検査をより患者のそばで”ニーズに応えるリモート化実現
さらに同装置は、1台のタブレットPCで4台まで増設することが可能なほか、BD EpiCenter(TM)データ管理システムに接続することで、検査結果を微生物検査室や感染制御部から管理するなど、装置間で測定データを保持したままボトルを移動することもでき、リモート化が実現されている。RS−232Cを利用した通信機能により、検査管理システムなどと接続することも可能という。
こうした特徴により、血液培養検査を直接その現場で、より患者のそばで行えるものとなることから、ICUやERにおける培養ボトルを検査室へと運ぶ手間や、夜間の緊急時にもかかわらず検査室が閉まっているために培養を開始できないといった問題点を解消することができるとしている。
重症感染症の速やかな診断をサポートし、現場のニーズに応えるかたちでの検査体制整備につながるシステムといえるだろう。(紫音 裕)
▼外部リンク
日本ベクトン・ディッキンソン株式会社 プレスリリース
http://www.bdj.co.jp/press/