厚生労働省は5日、全面改定した薬価基準を官報に告示し、4月1日から実施する。薬価ベースで平均2・65%(医療費ベースで0・58%)引き下げられる。今回、初めて後発品への置き換えが進まない先発品の特例引き下げが行われ、合計1118品目が対象となった。特に置き換え率が2割に満たない長期収載品361品目は、通常改定に加え、さらに薬価が2%深掘りされることになり、業界に大きな影響を与えそうだ。新薬創出・適応外薬解消等促進加算の要件を満たしたのは758品目だった(表参照)
薬価基準が改定されるのは合計1万5303品目。そのうち、不採算品目を理由に196品目が現行薬価から引き上げられる。
新薬創出等加算は、新たに厚生労働省の開発要請品目、公募品目の開発を行う企業が製造販売する品目、「真に医療の質向上に貢献する医薬品」の研究開発を行う企業が製造販売する品目の要件が新設され、これらを満たした758品目が加算対象となった。加算率の最高は4・94%、加算対象758品目のうち630品目(83・1%)で薬価が維持された。後発品のない先発品全体に占める加算対象品目の割合は、約37%となった。