■在宅医学会でパネル討論
在宅医療の中で「薬剤師にどこまで任せてもらえるか」をテーマにしたパネル討論が、1日に浜松市で開かれた第16回日本在宅医学会大会で行われた。薬剤師による処方提案が大きな焦点となり、訪問薬剤管理指導にかかわる薬局薬剤師からは、実際に処方変更を提案した事例が紹介され、医師からも在宅現場での処方参加が求められた。ただ、依然として在宅医療に関わる薬剤師は少ないのが現状で、さらに積極的な関わりを求める声も出た。
薬剤師の在宅訪問で最も多く依頼される業務は、薬剤や資材の供給、配達、残薬管理等だが、処方設計が日常的に行われているケースは少ないのが現状。蒲生真紀夫氏(大崎市民病院がんセンター腫瘍内科)は、腫瘍内科医の立場から、薬剤師に委託したい仕事として、抗癌剤治療中や緩和ケア施行中、在宅緩和ケア中の患者の薬剤指導、助言を挙げ、医師や看護師への助言、処方提案も求めた。