和歌山県薬剤師会(稲葉眞也会長)は先月6日、災害時における医薬品の調剤など、薬局機能を有した災害対応医薬品供給車両(モバイルファーマシー:MP)を導入した。同様の車両は2012年の宮城県薬剤師会、今年1月の大分県薬剤師会に続き3番目となる。同県薬では、東日本大震災時に会員が薬剤師ボランティアとして現地に赴いた際、電気や水が使えないことが、調剤業務の大きな支障になった体験から、今回のMPの必要性を痛感し、購入を決めた。
購入費用は1287万円で、県の地域医療再生事業補助金600万円を活用した。大規模災害の発生した被災地に駆けつけ、散剤(粉薬)や水剤などの調剤を行う医薬品供給の調剤機能基地として、さらには被災地の情報を収集し、対策本部と地域薬剤師双方の伝達情報発信・伝達基地としての役割を期待している。