医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 行政・経営 > 保団連 流通薬価妥結率に係わる減算制度導入廃止を要望

保団連 流通薬価妥結率に係わる減算制度導入廃止を要望

読了時間:約 1分12秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2014年02月19日 PM06:15

2014年診療報酬改定で

全国保険医団体連合会(保団連)は2月6日、2014年度診療報酬改定論議において提案された「流通薬価妥結率に係わる減算制度」の導入廃止を求める要望書を発表した。田村憲久厚生労働大臣ほか、厚生労働省保険局長、厚生労働省保険局医療課長、中央社会保険医療協議会宛てとして提出されている。

この制度は、1月29日の中央社会保険医療協議会総会で出された「個別改定項目について」の内容案にあるもの。許可病床が200床以上の病院と保険薬局が対象で、現段階では内容の詳細は示されていないものの、医薬品価格交渉における妥結率が低く、納入化が一定率以下の場合、初診料、再診料、外来診療料を減算することが提案されている。

(この画像はイメージです)

民間取引への介入と批判

この新たな制度の導入廃止を求める要望書では、そもそも診療報酬と関係のない民間の医薬品価格交渉の問題を点数評価に持ち込むことの異常性を訴えたほか、医療機関にのみペナルティをかけるなどのこうした仕組みは、民間取引への明らかな公的介入であり、到底許されることではなく、独占禁止法違反の疑いがあると批判している。

また、流通薬価の形成に競争原理が働かない結果として、薬価高騰をもたらし、限りある医療費資源を費消することにもつながると、その問題点を指摘している。

そのうえで、2013年12月25日に開催された中央社会保険医療協議会総会においても、こうしたペナルティ措置には異議を唱える委員が多かったこと、卸側が法外な高額維持を提示したまま譲らないといったケースも懸念されるため、きちんとした仕組みを作ったうえで具体的な提示をすべきだ、との意見があったことに触れ、22014年診療報酬改定における、初診料、再診料、外来診療料に妥結率が低い場合の点数を新設する案を取り下げることを強く求めた。(紫音 裕)

▼外部リンク

全国保険医団体連合会 発表要望書
http://hodanren.doc-net.or.jp/news/teigen/

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 行政・経営

  • 【東海大グループ】日常診療に漢方処方87%‐医師半数「証」考慮せず
  • 【文科省審議会】加計学園は定員割れ改善を-千葉科学大薬の現状指摘
  • 【NPhA調査】「在宅24回以上」が壁に-地域支援加算の施設基準
  • 【厚労省】ドラッグロスの78品目公表-開発困難事情など連絡を
  • 【厚労省】条件付承認「積極検討を」-通知一部改正で活用促す