メディネットによる臨床試験、福井大学と瀬田クリニックグループが共同で実施
細胞医療のバイオベンチャー企業である株式会社メディネットは2月6日、国立大学法人福井大学と医療法人社団 滉志会 瀬田クリニックグループと共同で、手術不能な肝細胞がんに対する樹状細胞局注療法と肝動脈塞栓療法(TAE)の併用治療に関する臨床試験を開始すると発表した。
この臨床試験では、手術不能な進行肝がんへの新たな治療法の開発を目的とし、TAEの上乗せ効果を狙って、TAEに樹状細胞局注療法を併用した場合の安全性および有効性を評価する。
この2つの治療法を併用する手法は、今回の臨床試験における研究責任医師である福井大学の中本安成教授が研究実績をもっているもの。試験は、2013年11月20日に成立した「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」および「医薬品、医療機器等の品質、有効性および安全性の確保等に関する法律」を踏まえ、瀬田クリニックグループと共同の臨床試験として実施するとしている。
(画像はwikiメディアより引用)
より効果の高い新たな治療法の開発を目指して
試験は、メディネットが、瀬田クリニックグループが実施する細胞培養・加工に関する技術を提供し、同試験の支援を行うというかたちで実施する。得られた臨床結果のデータは、福井大学と瀬田クリニックグループ臨床研究・治験センターが共同で解析、評価を進めていくこととなっている。
肝臓がんの9割を占める肝細胞がんの治療法としては、手術療法、TAE、ラジオ波焼灼療法(RFA)等をはじめとする局所療法、抗がん剤を用いた化学療法があるが、日本における年間死亡数は3万人を超え、さらに増加する傾向にあるとされている。こうした状況から、より救うことのできる患者を増やすため、効果の高い新たな治療法の早期開発が望まれるところである。
メディネットでは、今後も細胞培養・加工のリーディングカンパニーとして、先進医療の承認取得や医師主導治験等をバックアップし、細胞医療の推進に貢献していきたいとしている。 (紫音 裕)
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株式会社メディネット ニュースリリース
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