早産で小さく生まれてきた赤ちゃんは、その後、目が不自由になるリスクが高いことが明らかになりました。この調査を行った米Children’s Hospital of PhiladelphiaのBarbara Schmidt氏らは、早産による未熟児の赤ちゃんを、長期的にサポートする必要があると結論づけています。
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未熟児の赤ちゃんでは、高濃度の酸素を使う必要があることが多く、こうした赤ちゃん達では、網膜症にかかることがあるといわれています。
調査チームがアメリカの小児病院のデータを元に、生まれたときに重度の網膜症にかかっていた赤ちゃん95人と、そうでない赤ちゃん1,487人を比べたところ、5歳の時点で目が不自由だったケースは、網膜症にかかっていた赤ちゃんで40%、そうでない赤ちゃんでは16%と割合が明らかに高いことが分かりました。
また、網膜症にかかっていた赤ちゃんの15%は、目の他にも何らかの障害があり、この割合は網膜症にかかっていない赤ちゃんの2.4%と比べると、大きく開きがありました。
未熟児の赤ちゃんは、退院し、自宅で成長を見守ることができるようになると、ご両親も一安心となることが多いようです。子どものうちは、身体に不自由なことがあっても、自分でうまく伝えられずに、発見が遅れることも多いもの。小さく産まれてきた赤ちゃんに対しては、定期的に検診を受けるなどして、不調や不自由があったときに、できるだけ早く発見して対処できるようにしたいものですね。(唐土 ミツル)
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Pre-Term Infants with Severe Retinopathy More Likely to Have Non-Visual Disabilities at Age 5
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