薬剤溶出型冠動脈ステントの新製品を6月より発売開始
テルモ株式会社は2月3日、薬剤溶出型冠動脈ステント「Ultimaster(TM)」がCE認証を取得したことを発表した。一部の欧州と中南米、日本を除くアジアにおいて、6月より販売が開始される。
(画像はプレスリリースより)
薬剤溶出型冠動脈ステントの役割
ステントは、狭心症や心筋梗塞の治療に使用される埋め込み型治療器。バルーンカテーテルで冠動脈を拡張した後、血管内に留置される。今回発売される薬剤溶出型冠動脈ステントは、留置後にステントに塗布した薬剤が徐々に周囲の組織に放出され、再狭窄の原因となる細胞増殖を抑制する効果が期待される。
ステント血栓症の発生率を低減
Ultimasterは、薬剤含有コーティングの材料に生分解性ポリマーを採用し、加えてポリマーならびに薬剤を血管組織に接する面にのみ塗布した。これにより、長期的にみてステント内部が狭窄されるステント血栓症の発生が抑えられるという。
また、コバルト合金の採用とステントデザインの工夫により、蛇行している血管への通過性を向上させ、曲がった部分にも留置しやすくなった。血管への負荷が下がることで、予後の改善が期待できるとしている。(鈴木ミホ)
▼外部リンク
テルモ株式会社 プレスリリース
http://www.terumo.co.jp/pressrelease/