24年間の長期追跡研究の結果
滋賀医科大学の宮川尚子特任助手らは、食事から摂取した魚介類由来の脂肪酸が多いほど、その後24年間の循環器疾患死亡リスクが低いことを明らかにした。これは、国民栄養調査参加者を対象にした長期追跡研究 NIPPON DATA(ニッポンデータ)80 において明らかになったもので、この論文は欧州動脈硬化学会誌「Atherosclerosis」2月号に掲載される。
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これは、1980年に実施された国民栄養調査に参加した30歳以上の男女のうち、脳卒中や心筋梗塞といった既往歴のある人などを除外した9,190名(男性4,028名、女性5,162名)を対象に、24年間にわたり追跡調査したもの。性別や年齢、食塩などの他の栄養素摂取量などの交絡因子を調整した循環器疾患死亡リスクは、魚介類由来の脂肪酸摂取量が多いほど統計的に有意に低くなったという。
脳卒中リスクも低下
また、この研究は日本で始めて魚介類由来の脂肪酸摂取が多いほど脳卒中リスクが低くなることを示した。プレスリリースでは
日本人は国際的に見ても最も魚介類を多く摂る国民であり、これが「和食」の特徴でもある。毎日さんま1尾程度の魚介類からの脂肪酸を摂取することで、将来の脳卒中や心臓病を予防できる可能性を示したと言える。 (滋賀医科大学 プレスリリースより引用)
と述べられている。(小林 周)
▼外部リンク
滋賀医科大学 プレスリリース
http://www.shiga-med.ac.jp/info/release/h25/H260130.pdf