短時間の睡眠で十分というショートスリーパーは、忙しい現代において、時間を有効に使えそうな印象があり、一部の人の間では憧れの存在と言えるようです。
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実際、ネット上などでも「ショートスリーパーになるには」といった記事も多く見かけられます。しかし、このショートスリーパーの人は、本人が「しっかり睡眠を取った」と感じていても、居眠り運転のリスクが他の人よりも高くなるという報告が、ペンシルバニア大学のQuerino Maia氏ら研究グループから寄せられました。
この調査では、2009年より、31,522人の対象者に、自分についてのデータを提供してもらいました。質問項目は、1日の睡眠時間、眠れていないと感じる日が週に何日あるか、過去30日の間に一瞬でも居眠り運転をしたことがあるか、その他の健康状態などです。
その結果、30日以内に居眠り運転をしたと回答した人が全体の3.6%いました。興味深いことに、居眠り運転をした人の睡眠時間は、6時間以下の人と10時間以上の人が多くなっていました。睡眠時間が6時間以下の人たちでは、自分は十分な睡眠を取っていると感じている人が多かったそうです。
日頃から睡眠時間が短いショートスリーパーの人は、寝不足と感じることはなくても、運転の時には特に気をつけたいものです。心当たりのある人は特に、一定時間ごとに休憩を取るなどして、事故の予防に努めましょう。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
Short and long sleep duration and risk of drowsy driving and the role of subjective sleep insufficiency
http://www.sciencedirect.com/science/article/