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東大 細胞死や免疫応答を調節する新たな分子メカニズムを解明

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2014年02月06日 AM06:00

東大大学院薬学系研究科の一條教授らの研究

東京大学は1月22日、細胞死や免疫応答を調節する分子メカニズムを解明したと発表した。この研究は、東京大学大学院薬学系研究科の一條秀憲教授、松沢厚特任准教授、丸山剛元特任研究員らの研究グループによるもの。この研究成果は、米国時間の1月21日に科学雑誌「Science Signaling」オンライン版に公開された。

(画像はプレスリリースより)

新たなタンパク質Roquin-2を発見

同研究グループはこれまでに、活性酸素によって誘導される細胞死や免疫応答を促進する細胞内のシグナル伝達分子であるタンパク質・ASK1を発見し、研究を進めてきたという。

この研究を進めて行くなかで、今回、ASK1の分解を促進させる新たなタンパク質Roquin-2を発見した。Roquin-2は、分解されるべきタンパク質の目印となる分子、ユビキチンをASK1に結合することで、ASK1の分解を促進させ、不活性化させるという。

この仕組みにより、生体内で起こる過剰な細胞死や免疫応答が適切に調節されていることが示唆された。

さまざまな治療薬の創製につながる期待

心筋梗塞や脳梗塞といった虚血性疾患や神経変性疾患、糖尿病、がんなどさまざまなヒトの疾患に関与する細胞死は、生体内の過剰な活性酸素の産生が生体を構成するタンパク質やDNA、細胞膜などに傷害を与えることにより誘導されることが知られている。

プレスリリースでは

本成果により、ASK1の活性を調節するRoquin-2のようなタンパク質を標的とすることで、活性酸素誘導性の細胞死が関与する神経変性疾患や炎症、自己免疫疾患など、さまざまなヒトの疾患に対する新たな治療薬の開発につながると期待されます。(東京大学 プレスリリースより引用)

と述べられている。(小林 周)

▼外部リンク

東京大学 プレスリリース
http://www.u-tokyo.ac.jp/public/

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