医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 健康小町 > ちょっぴり不思議 尿検査で目の病気のことが分かる

ちょっぴり不思議 尿検査で目の病気のことが分かる

読了時間:約 1分18秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2014年02月04日 AM06:10
失明に至ることもある遺伝性の病気、網膜色素変性症とは

網膜色素変性症とは、遺伝性の目の病気です。目にはたくさんの視細胞が集まっていて、それぞれが光を受けることにより、ジグソーパズルが組み合わさるように像を結び、ものが「見える」ようになります。

(この画像はイメージです)

網膜色素変性症では、正常に働かない視細胞があることで、その部分の像が結ばれないようになります。ちょうどジグソーパズルのピースがいくつか無くなってしまうようなイメージです。

なくしたパズルのピースが一つや二つであれば、全体の絵を見ることができますが、なくしたピースが多くなると、絵の一部が見えなくなってしまいます。網膜色素変性症は、暗いところでものが見えにくい症状に始まり、視野が狭くなったり欠けたり、といった症状へと進み、最悪の場合失明することもあります。

これまでは、網膜色素変性症の検査は、眼底検査が主流で、これに自覚する夜盲の症状があることで診断がつくことが多かったそうです。

尿中の物質の変化で、リスクや進行度が分かる

ところが昨年、米デューク大学のロン・ウェン博士らの研究によって、尿検査で網膜色素変性症を診断できることが分かりました。研究結果によるとドリコールという物質の割合が、遺伝的に網膜色素変性症にかかる可能性のある人では一般の人より高く、網膜色素変性症にかかっている人では、更に高くなるそうです。このことから、将来的にはこの方法を用いて、病気のリスクや、進行の度合いを測定できるようになると期待が集まっています。

尿検査で目の病気のことが分かるとは、なんだか不思議な感じがしますね。(唐土 ミツル)

▼外部リンク

Aberrant dolichol chain lengths as biomarkers for retinitis pigmentosa caused by impaired dolichol biosynthesis
http://www.jlr.org/content/54/12/3516

New Urine Test Could Diagnose Eye Disease
http://today.duke.edu/2013/10/eyetest

このエントリーをはてなブックマークに追加
TimeLine: ,
 

同じカテゴリーの記事 健康小町

  • 転倒注意!結石は骨折につながる
  • カカオフラバノールで若々しい脳を
  • 画面を見る目の動きで眼科診断
  • お茶や柑橘類をしっかり摂ろう 卵巣がんの予防に
  • 睡眠中の体験で禁煙できるかも