自民党の内閣部会は29日、文部科学部会、厚生労働部会、経済産業部会、科学技術・イノベーション戦略調査会との合同会議を開き、今通常国会に提出予定の「健康・医療戦略推進法案」「独立行政法人日本医療研究開発機構法案」の“日本版NIH”関連2法案を審議したが、「やや時期尚早で、もう一度議論を深めるべき」との意見が相次ぎ、了承を見送った。来週にも厚労部会での議論を経た上で、改めて合同部会に諮る予定。
議論の中で「日本版NIHは予算規模が違うアメリカのNIHとどう違うのか」「オリジナリティーをどう出していくのか」「関連予算を新独法に一元化した場合、かえって多元化になる」などの指摘が相次ぎ、「やや時期尚早であり、厚労部会関係の議論を中心に、もう一度議論を深めるべき」との意見が出たことから、合同会議での了承を見送った。
合同会議終了後、佐藤ゆかり内閣部会長は、「もう一度、厚労部会を中心に意見調整を図っていただきたい。安倍内閣の重要法案であり、精力的に意見集約を図って一定の方向性を見出していかなければいけない」と述べた。
日本版NIH関連2法案については、予算関連法案であることから、今後、厚労部会での議論を経た上で、来週にも合同会議を改めて開き、今通常国会への法案提出を目指すことにしている。