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酒は百薬の長 免疫力もアップ

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2014年01月29日 PM06:00
血行を良くするだけではなかった 免疫力アップの報告

日本には「酒は百薬の長」という言葉もありますが、近年の報道や調査報告は、お酒の害に関するものが多く見られていました。

(この画像はイメージです)

とはいえ、過去にも多くの研究で、適量の飲酒は、長生きにつながるという趣旨の報告が行われていたことは事実です。一般的に適量の飲酒は、血行を良くし、心臓血管系の健康増進に一役買っていることが認識されています。

2013年の12月、米国のオレゴン・ヘルス・アンド・サイエンス大学が、専門誌Vaccineに、「適量の飲酒は、免疫機能を高め、感染から身を守る」という新たなお酒の効能を発表しました。

この調査報告は、飲酒のメリットだけでなく、免疫や感染に関する身体の働きを探求する上でも新たな扉を開いたとして注目されています。

適量の飲酒で健康管理?

同大学の実験は、アカゲザルを使って行われました。12匹のアカゲザルが、アルコール度数4%の飲み物を与えられました。アカゲザルは、ヒトに色々な面で近いと言うことから、研究対象に選ばれたそうですが、お酒の飲み方も、ヒトと同じように様々。たくさん飲むサルもいれば、ほんの少しだけ口にするサルもいました。

このサルたちに、天然痘のワクチンを打って、その効果について、「たくさん飲むサル」、「少し飲むサル」、「お酒は飲まないサル」をそれぞれ検証しました。すると、「たくさん飲むサル」は「お酒は飲まないサル」に比べて、ワクチンの効果が薄くなったそうです。

ところが、「少し飲むサル」は、「お酒は飲まないサル」に比べて、ワクチンの効果がより強く表れていました。このことから、適量のお酒は、免疫機能を強めるという解釈に結びついたのです。アカゲザルに見られたこの現象、ヒトにも見られる可能性が大とのことです。

もちろん、本人やご家族が過去にお酒で健康を害している場合は別ですが、例えば、毎日グラス一杯のワインを飲む習慣があり、健康状態は良好、と言う方は特に禁酒を考える必要はないのではないかとされました。何事も適量が大切。おいしく飲んで、健康に過ごしていきたいですね。(唐土 ミツル)

▼外部リンク

Moderate alcohol consumption enhances vaccine-induced responses in rhesus macaques
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/

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