医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > 筑波大 1,100gの極低出生体重児の心臓修復手術に成功

筑波大 1,100gの極低出生体重児の心臓修復手術に成功

読了時間:約 53秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2014年01月28日 PM03:30

生後間もなく心不全に

筑波大学は1月17日、同大学附属病院小児集中治療センターの平松祐司教授(心臓血管外科)、高橋実穂診療講師(小児科)らのグループが、極低出生体重児の段階的心臓修復手術に成功したと発表した。

(画像はプレスリリースより)

患者は、体重1,100gで出生した心室中隔欠損症、および動脈管開存症の女児。生後間もなく心不全に陥ったことにより姑息的手術を余儀なくされた。繊細な技術と管理を要し、グループは小児集中センターの機能を駆使してこれにあたった。

一時重篤な循環不全に陥ったが、その後の内科的管理が良好な結果を生み、体重が2,700gに達した4ヵ月後に根治手術が行われた。術後に補助体外循環装置を6日間にわたり装着するなどの危機的な状況に陥るも奇跡的に回復し、3ヵ月後に後遺症なく退院したという。

小児集中治療センターでの医療が奏功

今回、成功した手術は茨城県内で行われた中で、最小体重であり、全国的・世界的にもわずかしか報告されていない。今回の手術は、小児集中治療センターの先進的・集中的小児循環器チーム医療が奏功したという。

同大学附属病院小児集中治療センターは、2013年1月に新設。小児集中治療機能に特価した診療ユニットとして、質の高い小児集中医療と救命救急医療の提供を目的としているという。(小林 周)

▼外部リンク

筑波大学 プレスリリース
http://www.tsukuba.ac.jp/wp-content/uploads/

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • 血液中アンフィレグリンが心房細動の機能的バイオマーカーとなる可能性-神戸大ほか
  • 腎臓の過剰ろ過、加齢を考慮して判断する新たな数式を定義-大阪公立大
  • 超希少難治性疾患のHGPS、核膜修復の遅延をロナファルニブが改善-科学大ほか
  • 運動後の起立性低血圧、水分摂取で軽減の可能性-杏林大
  • ALS、オリゴデンドロサイト異常がマウスの運動障害を惹起-名大