325mg以上含有する製剤の処方、調合中止を勧告
米食品医薬品局(FDA)は1月14日、325mgを超えるアセトアミノフェン製品の処方、調合を中止するよう求める勧告を医療関係者に向けて発表した。
同勧告によると、アセトアミノフェンの含有量が325mgを超える製品から得られるベネフィットが、肝障害を引き起こすリスク以上にあることを示すデータは、現在のところ無いとしている。さらに、単剤に含有される容量を厳しく制限することで、不慮の事態によって引き起こされるアセトアミノフェンの過剰摂取に起因する肝不全、肝移植、死亡を防ぐだろうとしている。
(画像はwikiメディアより引用)
近い将来の承認撤回を予定 OTCは別途規制へ
今回の勧告に先立ちFDAは2011年1月、同成分が325mgを超えて含有される製品を製造する製薬会社に対し、その安全性を懸念する勧告を発表し、含有量を制限するよう求めていた。これに対し、半数以上の製薬会社はFDAの要求を自主的に守ったが、一部の製品に関しては、現在も325mgを超えたままだという。FDAは近い将来、これらの製品の承認撤回を提起するという。
アセトアミノフェンを含む製剤では、24時間以内の規定量より多く服用した患者や同時に複数の薬剤を服用した患者、服用中に飲酒した患者に重篤な肝障害が発生する症例があるという。歯痛、術後の痛み緩和などを目的に、広く使用されており、また、疼痛や発熱を軽減する目的でOTC薬にも含まれているため、患者が知らぬ間に、規定量を超えて服用してしまうこともあるという。なお、OTC薬に関しては別途、規制を設ける予定としている。(QLifePro編集部)
▼外部リンク
Acetaminophen Prescription Combination Drug Products with more than 325 mg: FDA Statement – Recommendation to Discontinue Prescribing and Dispensing
http://www.fda.gov/Safety/MedWatch/SafetyInformation/