RMS患者2人を初めて組み入れ
スイスのオクタファルマは2013年12月18日、再発性多発性硬化症(RMS)治療のGAM-27第2/3相試験に患者2例を組み入れたと発表した。
RMS患者の一部は、現在の第一選択療法を行うと障害につながる副作用が起こり、治療プロトコルを順守できなくなったり、この治療による効果を得られなくなったりする場合がある。そのような場合、静注免疫グロブリンによる治療がこの30年にわたって実施されているが、すべての患者にベネフィットが得られるわけではない。また、その免疫グロブリン療法が、どの患者において奏功する可能性があるのかについて、予測する方法はなかった。
(画像はwikiメディアより引用)
奏功の可能性のある患者集団を特定する試験
同試験は、無作為化、実薬対照、第2/3相試験であり、その目的は、免疫グロブリン(オクタガム5%)による治療が奏功する可能性のある患者を特定可能だと示した暫定結果を確認することである。ルプレヒト・カール大学(ハイデルベルク)免疫科の教授(免疫学)で、HAP試験法を開発したStefan Meuer教授は、次のように述べている。
「オクタガム5%による治療でベネフィットを得られるのは、再発性多発性硬化症患者のうち20~30%と推定され、こうした患者を正確に特定するHAP試験の潜在力は、この患者集団に対する個別化治療の提供に向け、大きな前進となり得ます」(QLife Pro メディカルプレスセンターより引用)
同試験は、早期段階の再発性MS患者216例をオーストリア、ブルガリア、ドイツ、ハンガリー、ロシア)の施設約35箇所で募集する。患者は24ヵ月間の治療を受ける予定である。(堤朝子)
▼外部リンク
Qlife Pro QLife Pro メディカルプレスセンター
https://www.qlifepro.com/press/20131220
オクタファルマ株式会社 ニュースリリース
http://www.octapharma.com/en/about-octapharma/news/