画面上の図形を判断する実験で
立教大学は12月16日、触覚情報が視覚情報を抑制することを見いだしたことを発表した。これは立教大学現代心理学部・日高聡太准教授と立教大学大学院現代心理学研究科博士後期課程・井手正和氏の研究によるもの。英オンライン科学雑誌「Scientific Reports」に12月13日付で掲載されている。
(画像はプレスリリースより)
この研究では、8~10名の実験参加者に対し左斜め、または右斜めの縞模様を持つ図形を画面上に提示。その模様を判断させた結果、画面に瞬間的に図形を提示すると同時に人差し指に振動を与えたところ、図形が見えにくくなることが発見された。図形と手の空間的な位置が一致している場合や、図形に対して手への振動のタイミングが少し遅れる場合に、もっとも見えにくくなることも見いだされたという。
感覚代行技術の開発加速に期待
今回の研究成果は、異なる感覚器官からの情報を脳が統合するメカニズムについての発見となる。プレスリリースでは
この研究成果によって、今後、脳における異種感覚統合メカニズムの解明や、異種感覚間統合を利用した感覚代行技術の開発を大幅に加速することができると考えられます。(立教大学 プレスリリースより引用)
と述べられている。(小林 周)
▼外部リンク
立教大学 プレスリリース
http://www.rikkyo.ac.jp/news/2013/