抗インフルエンザウイルス薬で予防効果承認
第一三共株式会社は12月20日、同社の抗インフルエンザウイルス薬「イナビル(R)吸入粉末剤20mg」(一般名:ラニナミビルオクタン酸エステル水和物)に関し、インフルエンザウイルス感染症に対する予防の効能・効果について、同日付で国内製造販売承認事項における一部変更承認を取得したと発表した。
これによりA型、またはB型インフルエンザウイルス感染症治療薬としての使用に加え、予防薬として使用することが可能となった。
(画像はwikiメディアより引用)
新たなインフルエンザウイルス感染症対策の選択肢に
イナビルは第一三共が創製した純国産の長時間作用型ノイラミニダーゼ阻害剤。インフルエンザウイルスの増殖に深く関与する酵素、ノイラミニダーゼの働きを阻害することによって、細胞中で複製されたウイルスの遊離を阻み、増殖を抑制できる。
ノイラミニダーゼに対する阻害薬であることから、これをもたないC型インフルエンザには無効である。よって、A型またはB型インフルエンザウイルス感染症の治療を効能・効果とし、2010年10月から第一三共によって販売されている。
今回の効能追加承認取得により、予防に用いる場合の用法・用量が追加、明記された。それによると、予防に用いる場合、成人及び10歳以上の小児で、ラニナミビルオクタン酸エステルとして20mgを1日1回、2日間吸入投与することとされている。(紫音 裕)
▼外部リンク
第一三共株式会社 ニュースリリース
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