ヘアケア製品は、常に新しい商品が発売されているし、この頃ではメンズエステでむだ毛のお手入れをする男性も増えてきました。髪の毛やむだ毛は、多くの人の関心を集めています。今回、ペンシルバニア大学が発表した調査結果は、大切な髪の毛のケアにも、キレイに処理したいむだ毛のケアにも役立つ発見について触れられていました。
(画像はWikiメディアより引用)
これまでの研究では毛根を包み込んでいる部分、「毛嚢(もうのう)」に注目が集まっていました。ところが今回の調査では、毛を成長させるのは、毛嚢の細胞だけではなく、細胞の間の情報のやりとりを行う、Wntというタンパク質の一種が関連していることが分かったのです。研究チームは、動物実験でこのタンパク質の働きを妨害してみました。すると、その部分では毛が成長しなかったのです。
また、偶然の産物として、通常体毛のない足の裏や舌にも、このタンパク質の働きがあることがわかりました。これらのことから、この種のタンパク質が、毛嚢の元になる細胞に信号を出すと、毛嚢が作られ、その部分で毛が成長するという仕組みが明らかになったのです。毛嚢の元になる細胞がある場所でも、ゴーサインがでないと、毛嚢も作られず、毛も成長しないわけです。
この調査結果は、新たなヘアケア・むだ毛ケアの開発を進める上で役立つと期待されています。今後、細胞レベルでの髪の毛やむだ毛処理のためのアプローチが開発されることになるかもしれませんね。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
Distinct Functions for Wnt/β-Catenin in Hair Follicle Stem Cell Proliferation and Survival and Interfollicular Epidermal Homeostasis.
http://www.cell.com/cell-stem-cell/retrieve/pii/
Activating Pathway Could Restart Hair Growth in Dormant Hair Follicles, Penn Study Suggests
http://www.uphs.upenn.edu/news/News_Releases/2013/