3年以上の連続利用で緑内障リスクは2倍以上
ピルを長期間に服用することで、緑内障のリスクが2倍以上になる可能性があることが報告されました。これは、ニューオーリンズで行われた、第117回アメリカ眼科学会(American Academy of Ophthalmology)年次総会で報告されたものです。
(画像はWikiメディアより引用)
カリフォルニア大学らの研究グループが行った調査によると、連続して3年以上避妊用のピルを服用していた女性では、緑内障のリスクが2倍になることが分かりました。緑内障は、失明の原因でも常に上位を占める目の病気です。
目への影響にも注意を払って、避妊方法を工夫して
これは、アメリカの国民健康栄養調査の2005年から2008年のデータ、3406人分を分析して明らかになったことです。対象となったのは米国在住の40歳以上の女性で、視力・視覚に関する質問と、妊娠や出産に関する質問のいずれにも回答し、眼科検診を受けた人たちでした。
すると、避妊用のピルを3年以上利用していた女性では、ピルの種類にかかわらず緑内障の診断を受けるケースが2倍以上となっていました。
今回の報告では、ピルの服用が緑内障の直接的な原因であるかどうかは不明としていますが、近年の研究では、ピルの主成分の1つであるエストロゲンが、緑内障に影響を与える可能性があると言われています。
これまで、あまり注意を払われなかった目への影響。避妊法にも色々なタイプがあるので、ピル以外の方法を検討してみることも大切ですね。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
Long-Term Oral Contraceptive Users are Twice as Likely to Have Serious Eye Disease
http://www.aao.org/newsroom/release/