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次期会頭に太田広島大教授―各賞受賞者なども決定

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2013年12月04日 AM09:42

日本薬学会は2014年度役員候補の中で、現副会頭の太田茂氏(広島大学大学院医歯薬保健学研究院教授)を次期会頭候補とすることを理事会で確認した。また、15年3月25日から神戸市で開く第135年会の組織委員長を務める小林資正氏(大阪大学薬学研究科教授)を次期副会頭候補者(14年度)として承認した。14年度の学会賞や佐藤記念国内賞など各受賞者も決め、来年3月27日、熊本市で開く第134年会の総会で正式に承認する。

太田氏は1976年に東京大学薬学部薬学科を卒業、81年に同博士課程を修了。同年8月から83年3月末までスイス連邦工科大学博士研究員、同年4月から東京大学で助手、93年1月から同助教授、97年4月から広島大学の教授に就任、現在に至っている。現在の主な研究課題はパーキンソン病発症・防御物質に関する研究で、主要な研究分野は神経化学・神経薬理学、応用薬理学、医療系薬学。薬学会のほか日本神経化学会、薬物動態学会に所属している。

一方、学会賞等の受賞者は11月26日の理事会で決定し、日本薬学会賞には寺崎哲也(東北大学大学院薬学研究科教授)、畑山範(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科教授)、畑中保丸(富山大学理事・副学長)、米田幸雄(金沢大学医薬保健研究域薬学系教授)の4氏を選出したほか、学術貢献賞は1件、学術振興賞は3件、奨励賞は8件、創薬科学賞は2件、教育賞、佐藤記念国内賞各1件だった。

各賞受賞者各氏とテーマは次の通り。

■薬学会賞受賞者:応募9件、授賞4件

寺崎哲也=血液脳関門研究の新規手法の開発と輸送機能解明への応用
畑山範=高選択的分子構築法の開発を基盤とする生物活性天然物の独創的全合成
畑中保丸=光アフィニティーラベリングの画期的高速化と生命科学上のブレークスルーへの応用
米田幸雄=多様化形質細胞間の神経アミノ酸シグナルの普遍性

■学術貢献賞受賞者:応募1件、授賞1件

第4B部門:倉石泰(富山大学大学院医学薬学研究部教授)=鎮痒薬の前臨床評価法の確立とヒスタミン非依存性の痒みの機序の解明

■学術振興賞受賞者:応募8件、授賞3件

第1A部門:大嶋孝志(九州大学大学院薬学研究院教授)=亜鉛四核クラスター錯体による環境調和型触媒反応の開発と反応機構解析
第1B部門:渡辺賢二(静岡県立大学薬学部准教授)=生物のゲノム情報を活用した有用天然物生合成機構解明および生物合成
第4B部門:小椋康光(昭和薬科大学教授)=環境毒性学におけるメタロミクス研究の展開

■奨励賞受賞者:応募29件、授賞8件

上田昌史(神戸薬科大学准教授)=連続的結合形成反応の開発と複素環構築への展開
大西英博(北海道大学大学院薬学研究院助教)=ローダサイクル中間体を経由する環化反応の開発と有機合成への応用
齊藤達哉(大阪大学免疫学フロンティア研究センター自然免疫学特任准教授)=自然免疫応答の制御における細胞内分解系の役割
月本光俊(東京理科大学薬学部薬学科助教)=放射線細胞応答の新規メカニズムとしてのプリナージック・シグナリング
仲矢道雄(九州大学大学院薬学研究院薬効安全性学分野准教授)=アポトーシス細胞の貪食の分子メカニズムに関する研究
林久允(東京大学大学院薬学系研究科分子薬物動態学教室助教)=トランスポーター関連疾患に対する新規治療戦略の開発を指向した創薬研究
宮本和範(徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部助教)=三価の超原子価有機臭素化合物の合成とその脱離能を推進力とする有機合成反応の開発
山田勇磨(北海道大学大学院薬学研究院助教)=ミトコンドリア標的型ナノデバイス“MITO-Porter”の創製

■創薬科学賞受賞者:応募3件、授賞2件

丸山龍也(アステラス製薬化学研究所主管研究員)ほか=β3アドレナリン受容体作動薬ミラベグロンの創製
野村純宏(田辺三菱製薬研究本部創薬化学第2研究所第1部主席研究員)ほか=2型糖尿病治療を指向したSGLT2阻害薬カナグリフロジンの創製

■教育賞受賞者:応募1件、授賞1件

鈴木國夫(公益財団法人万有生命科学振興国際交流財団理事)=薬学分野におけるシンポジウム活動を通じた学術振興と若手人財育成

■佐藤記念国内賞受賞者:応募3件、授賞1件

川上純一(浜松医科大学病院薬剤部教授・薬剤部長)=医療現場における薬物治療の安全性確保を目指した臨床薬理学・薬剤疫学研究

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