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武田薬品、外国人をトップに起用―GSKワクチンのウェバー社長

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2013年12月04日 AM09:45

武田薬品は、次期社長にベルギーのグラクソ・スミスクライン(GSK)ワクチン社社長兼ジェネラル・マネージャーのクリストフ・ウェバー氏が内定したと発表した。来年4月までに新たな役職となる「COO」として武田に入社し、6月下旬の株主総会・取締役会での承認を前提に、代表取締役社長兼COOに就任する予定。現社長の長谷川閑史氏は代表取締役会長CEOに就き、2015年6月頃までは、ウェバー氏との“ツートップ体制”でグローバル展開を強化していく。

長谷川氏は、03年に武田薬品社長に就任し、今年で10年目となる。後継者については、「日本人が望ましい」とのスタンスで可能性を検討してきた。しかし、米ミレニアム・ファーマシューティカルズ社やスイスのナイコメッド社を買収し、事業エリアが70カ国に拡大。「グローバルビジネスに精通した人材」を基本線に、外国人を含めた形で後継者探しを行う方針に転換。数人の後継者候補を選定し1年以上にわたって選考を行った結果、取締役会でウェバー氏を満場一致でCOOに任命することを決めた。

ウェバー氏を社長候補とした理由は、▽3大陸7カ国で幅広い事業経験と実績がある▽パーソナリティに優れ、武田の企業風土・文化・考え方を象徴する“タケダイズム”にも深い理解がある――などの点。特にグローバル戦略強化を進める中で、ウェバー氏の新興国と先進国における事業経験が生かせると判断した。

一方、ウェバー氏と長谷川氏との役割分担については、現段階で明確にしていないが、長谷川氏は長期的な経営戦略、ウェバー氏は業務執行案件の観点から舵取りを行う方向。ウェバー氏が次期CEOとしてふさわしい人材と判断されれば、15年6月下旬の株主総会・取締役会で長谷川氏がCEO職を譲る可能性もあるという。

長谷川氏は11月30日の会見で、トップに外国人を起用したことについて、「グローバル製薬企業として、後継者選考のバーを上げた。日本人がグローバルスタンダードに追いついていかないといけない」と説明した。

ウェバー氏は47歳。93年にローヌ・プーラン・ローラー・オーストラリアに入社し、その後GSKで要職を経験した後、03年にGSKフランス会長兼CEO、08年5月にGSKアジア太平洋地域担当上級副社長兼アジア太平洋ディレクター、11年1月からはベルギーのGSKワクチン社長兼ゼネラルマネジャー、GSKバイオロジカルズCEOを務めていた。

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