経口「Abilify」の新剤形
「Abilify Maintena(R) (エビリファイ メンテナ)」について、大塚製薬株式会社とH.ルンドベックA/S(以下、ルンドベック社)は、成人統合失調症の維持治療の適応としてヨーロッパで承認を取得したと発表した。
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Abilify Maintenaは、ドパミンD2受容体パーシャルアゴニスト製剤で、月に1回の投与で血中濃度が持続する筋注用デポ製剤。現在60ヶ所の地域・国で販売されている経口「エビリファイ」の新剤形で、アメリカでは2013年3月に承認を取得し、販売を開始している。
大塚製薬とルンドベック社は、2011年11月に開発中の化合物について共同開発と商業化におけるアライアンスを締結。Abilify Maintenaはヨーロッパで販売していく初めての製品となる。
試験対象者の93%が「満足」
統合失調症の患者は再発回避のための治療を受けるが、指示通りに向精神薬を服用しなかったことで再発してしまうことも少なくない。Abilify Maintenaは経口のエビリファイ同様の忍容性プロファイルを持ち、再発リスクを低減させるという。
試験中、Abilify Maintenaによる治療を受けた統合失調症患者の93%が、「非常に満足」、「大いに満足」、「満足」であると回答したとしている。
統合失調症は、再発を繰り返すたびに状態が悪化し、精神および身体機能の回復が困難になるため、月1回投与の持続性注射剤による治療は、再発リスクを低減する上で有力な選択肢の一つになるとしている。(小林 周)
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大塚製薬株式会社 プレスリリース
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