臍帯血バッグ破損に関する調査結果について
厚生労働省は、今年8月にあった「兵庫さい帯血バンク」での臍帯血バッグ破損事例の報告を受け、国内すべての臍帯血バンクと臍帯血移植登録病院を対象として、臍帯血バッグ破損に関する調査を行った。
(画像はwikiメディアより引用)
調査結果から、11月6日に厚労省は関係施設に対してより一層の注意を喚起するための通知を出した。また「兵庫さい帯血バンク」での破損はいまだ原因不明であるため、現在も調査委員会による原因究明の調査が進行中である。
厚労省では、調査の間、兵庫さい帯血バンクからの臍帯血の提供を見合わせる旨の要請を出している。
調査の概要について
調査は、平成22年4月1日から平成25年9月3日までの間に確認されている、臍帯血移植登録病院または臍帯血バンクでの臍帯血バッグの破損事例について行われた。なお、すべての調査対象から回答を得ている。
調査結果の詳細について
臍帯血バンク(8バンク)で確認された破損事例は計17例であり、移植に使用されたものはなかった。移植医療機関(209病院266診療科)で確認された破損事例は計16例であり、そのすべてが移植に使用されているが、健康被害は確認されていないという。
外部からの物理的な力によると推測される破損については、臍帯血バッグの取り扱い上の注意をより一層強化することで防げると考えられたため、厚労省から各関係機関に向けての注意喚起の通知が配布された。また、チューブの接触不良に関しては本件以前に再発を防止するための対策が講じられている。(伊庭)
▼外部リンク
厚生労働省 報道発表資料
http://www.mhlw.go.jp/