単剤療法・併用療法ともに好結果
大日本住友製薬株式会社は11月5日、子会社であるサノビオン社がアメリカにおいて販売している「LATUDA(R)」(一般名:ルラシドン塩酸塩)の双極I型障害うつについての第3相試験の結果が、「American Journal of Psychiatry」オンライン版に掲載されたことを発表した。
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これは双極I型障害うつの患者を対象とした2本の6週間投与プラセボ対照二重盲検第3相試験の結果で、LATUDAの双極I型障害うつに対する単剤療法ならびにリチウムまたはバルプロ酸との併用療法を対象としたもの。
単剤療法および併用療法の両方においてLATUDA投与群は、プラセボ投与群と比較して主要評価項目において統計学的に有意なうつ症状の減少を示し、その他の副次的評価項目の各指標でもプラセボ投与群と比較して統計学的に有意な改善を示したという。
日本でも承認取得を目指し試験を開始
ルラシドンは、大日本住友製薬が創薬した独自な化学構造を有する非定型抗精神病薬。ドーパミン-2、セロトニン-2A、セロトニン-7受容体に親和性を示しアンタゴニストとして作用し、セロトニン-1A受容体にはパーシャルアゴニストとして作用する。
アメリカにおいてはサノビオン社が統合失調症に対する承認を取得し2011年2月に「LATUDA」として販売を開始し、カナダにおいても2012年9月より販売している。日本においても、大日本住友製薬が統合失調症に対する承認取得を目指し第3相臨床試験を実施しており、双極I型障害うつおよび双極性障害についても2013年9月より第3相臨床試験を開始している。(小林 周)
▼外部リンク
大日本住友製薬株式会社 プレスリリース
http://www.ds-pharma.co.jp/pdf_view.php?id=546