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政府・経済財政諮問会議、診療報酬本体「抑制すべき」―マイナス改定論一色に

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2013年11月18日 AM09:57

政府の経済財政諮問会議は15日、来年度予算編成に向け、社会保障のあり方を議論した。民間議員は診療報酬が、デフレ状況で賃金や物価が下落する中、上昇を続けてきたとし、「本体部分は抑制すべき」と提言した。さらに、後発品の使用率が低い病院には診療報酬上のペナルティを導入すべきとし、薬価の適正化も求めた。

来年度予算編成に当たって、民間議員は診療報酬を「厳に抑制すべき」とし、本体部分と薬価を一体的に要求している現状を疑問視。薬価には市場実勢価格を反映させ、本体部分には必要な予算を要求し、透明性を確保すべきと提言した。

薬価については、医薬品産業等を戦略的分野の一つに位置づけた「日本再興戦略」と整合性が取れるよう新薬創出のインセンティブに配慮しつつ、長期収載品や後発品の薬価水準の妥当性を検証し、全体としてマイナス改定を行うべきとした。特に後発品の使用促進に向けては、数量シェアが6割以上と高い欧米並みを目指すべきとし、さらに使用率が低い病院には診療報酬上のペナルティを導入することを提言した。

麻生太郎財務相も、診療報酬について、「全産業の賃金が減少する中、本体部分を引き上げることはマクロ経済政策としても整合性を欠く」との考え方を示し、改定率のあり方については、薬価と診療報酬本体は切り分けて考えるべきとした。

田村憲久厚労相は、「今回の改定では、医療提供体制を大きく変える必要があるが、薬価改定の財源を使わなければ実現できない」と訴えたが、民間議員からは「薬価引き下げ財源を、診療報酬本体に流用することには問題が多い」など厳しい意見が出た。

安倍晋三首相も「薬価を引き下げて、医療提供体制の適正化にどう使うのか」と問題意識を示し、「来年度予算で講じる措置が国民負担につながることは厳に慎むべき」と発言した。

会議終了後に記者会見した甘利明経済財政政策担当相は、「国民にとって、財政と社会保障の持続可能性を担保していくことが最も重要。給付の適正化、効率化には痛みを伴うものもある」との考えを述べた。

 

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