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ラクオリア創薬ら、5-HT2B拮抗薬に関する研究成果の発表を報告

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2013年11月12日 PM05:13

群馬大学大学院との共同研究

医薬品の研究開発事業を展開するラクオリア創薬株式会社は、同社が2010年10月より群馬大学大学院 病態総合外科学 桑野博行教授と共同研究で進めてきた、消化管疾患治療薬の学術研究に関して、その研究成果発表についての報告を行った。

研究は、ラクオリア創薬の新規5-HT2B受容体拮抗剤(RQ-00310941)に関するもの。同薬剤は、ラットのストレス誘発性便異常を抑制することが示されている。

(この画像はイメージです)

5-HT2B受容体は、大腸の運動や求心性神経伝達への関与が示唆されており、この拮抗剤RQ-00310941については、in vitroおよびin vivoでの効果検討がすでに行われている。RQ-00310941は、ヒト5-HT2B受容体に対し、高い親和性と選択性を示し、in vitro機能試験においては、強い5-HT2B拮抗作用が確認された。またTNBS感作ラットにおいて、痛覚閾値の低下や、拘束によるストレス誘発の排便異常を用量依存的に抑制したという。一方、ラットの正常排便に対しては、高用量においても無影響であることが確認されている。

これに対し、5-HT3受容体拮抗剤であるアロセトロンの臨床相当用量は、ラットの痛覚過敏や排便亢進に抑制効果を示したものの、この容量で、正常排便も有意に抑制したそうだ。よって、研究ではRQ-00310941は、下痢型および混合型過敏性腸症候群患者に対し、より有用な薬剤であり、5-HT3受容体拮抗剤で報告されている、臨床における副作用、虚血性大腸炎や重度の便秘等を生じさせるリスクが低いことが明らかになったという。

イヌの正常大腸への影響がないことも確認

今回発表された新たな研究報告では、これらの研究成果に加え、同社の5-HT2B受容体拮抗剤(RQ-00310941)は、5-HT3受容体拮抗剤とは異なり、イヌの正常な大腸には影響を与えないことを確認したとしている。

これら数々の研究成果から、過敏性腸症候群の治療において、ラクオリア創薬が開発を進める5-HT2B受容体拮抗剤は、正常化された腸には過分な影響を与えない新規過敏性腸症候群治療薬として、好ましい特性をもつ可能性が強く示唆されている。

なお、この成果をまとめた論文は「World Journal of Gastroenterology」に受理され、オンライン版で公開されている。(紫音 裕)

▼外部リンク

ラクオリア創薬株式会社 お知らせ
http://www.raqualia.co.jp/topics/2199.html

World Journal of Gastroenterology : Effects of 5-HT2B, 5-HT3 and 5-HT4 receptor antagonists on gastrointestinal motor activity in dogs
http://www.wjgnet.com/1007-9327/abstract/

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