スマートフォンにつぶやくだけで
北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)は10月31日、スマートフォンに向かってつぶやくだけで看護・介護の記録や他職員へのメッセージ送信ができるシステムを開発し、実際の介護現場で施行評価を行ったと発表した。
(画像はプレスリリースより)
このシステム開発は、同大学知識科学研究科・内平直志教授を研究代表者とする研究チームによるもの。ケア中の観察内容や気づきをスマートフォンに向かってつぶやくことで、記録・配信し、情報共有を可能とする。また、つぶやきと位置情報のログ解析・評価を行うことにより看護・介護職の動線を可視化し、現状の把握や業務課題の発見を可能とするという。株式会社東芝と清水建設株式会社がシステム開発を、岡山大学がサービスを評価する手法の開発を担当した。
医療・介護職は現状、必要な情報をケア中に記憶したり手の甲などにメモをとったりしておき、ケア終了後に看護記録・介護記録を作成している。そのため記録できる情報量は限られ、手間がかかるなどの問題を抱えていた。
介護施設における施行評価では、開発したシステムを使用することで、介護記録の向上、ケアの品質向上に寄与することを実際の効果として確認したという。
接客サービスにも適用可能
なお、音声つぶやきによりサービス中の気づきの収集と活用(記録・連絡・業務分析)を同時に支援するシステムは世界初だという。
このシステムについてプレスリリースでは
JAISTでは、「気づき」のモデル、気づき支援プラットフォームおよびその応用を「気づき学」として発信し、日本発のサービス科学の発展に大きく貢献していきます。(北陸先端科学技術大学院大学プレスリリースより引用)
とし、看護・介護サービスだけでなく接客サービスにも適用可能としている。(小林 周)
▼外部リンク
北陸先端科学技術大学院大学 プレスリリース
http://www.jaist.ac.jp/news/press/2013/post-380.html