ココアには、健康増進の効果があるといわれていますが、認知症の予防にも役立つかもしれないという報告が寄せられました。
(この画像はイメージです hyena reality/FreeDigitalPhotos.net)
調査には、認知症にかかっていない平均年齢73歳の60人が参加しました。この人たちに30日間、1日2杯のホットココアを飲んでもらい、記憶力や思考能力をテストしたのです。また、超音波を使って、脳への血流を測る検査も同時に行いました。
60人のうち、調査開始の時点で脳への血流が何らかの理由で滞っている人たちが18人いました。この人たちは、30日の調査期間中に8%以上の血流増加がみられました。また、血流の増加によって、記憶力のテストにかかる時間も短縮されています。調査開始時には、167秒を要したテストが、調査終了時には、116秒で終わるようになったのです。一方で、調査開始の時点で、脳の血流が標準の範囲にあった人たちでは血流の増加は見られず、記憶力のテストにかかる時間にも変化が見られませんでした。
この調査を行った、ハーバード大学のファーザネー・ソロンド博士(教授)は、脳への血流が増加することで、脳は様々な情報処理を行うことができることを指摘し、ココアを日常的に飲むことで、アルツハイマーなどの病気を予防することができるのではないかとしています。寒くなるにつれておいしくなるホットココア。脳にも良いなんて、得した気分ですね。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
Neurovascular coupling, cerebral white matter integrity, and response to cocoa in older people
http://dx.doi.org/10.1212/
Chocolate May Help Keep Brain Healthy
http://www.sciencedaily.com/releases/