医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > 国立がん研究センターとシスメックス社が包括的連携契約を締結

国立がん研究センターとシスメックス社が包括的連携契約を締結

読了時間:約 1分12秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2013年11月07日 PM02:34

がんの新規体外診断薬開発に向けて

独立行政法人国立がん研究センターとシスメックス株式会社は10月28日、新規体外診断薬の共同開発を目的とした包括的連携契約を締結したことを明らかにした。契約は9月1日付けで締結されたという。

契約は、国立がん研究センターで発見されたバイオマーカーや解析技術を活用した、新たな体外診断薬の開発およびその事業化、シスメックス社との相互交流による両者の研究開発活動の活性化を目指したものだ。

(この画像はイメージです)

新規バイオマーカー開発促進、個別化医療推進へ

発表によると、近年注目を集め、世界でも多くの研究が進行中のバイオマーカーは、現在罹患している疾病やその病態、すでに行った治療の影響を診断するだけでなく、将来罹患することが予測される疾病、その病態、これから実施する治療の効果や副作用といった影響を予測するものとしての臨床応用が期待されており、これによって、個々の患者に最適化した個別化医療を実現できると考えられている。

将来的には、国立がん研究センターで開発した、がんに罹りやすい人を発見するバイオマーカーや早期発見のためのバイオマーカー、経過を予測するバイオマーカー、治療影響を予測するバイオマーカーなどを両者によるステアリングコミティーで審査し、共同研究を実施、シスメックス社で生み出した体外診断薬を国立がん研究センターで評価することまで視野に入れているという。

国立がん研究センターとシスメックス社は、これまでも個別の研究開発などで協力関係を築いてきたが、今後はこの契約のもと、有望な体外診断薬を早期に開発し、がん患者の待つ現場に一日も早く届けられるよう、より緊密に共同開発を進めていくとしている。(紫音 裕)

▼外部リンク

独立行政法人国立がん研究センター プレスリリース
http://www.ncc.go.jp/jp/information/

シスメックス株式会社 プレスリリース
http://www.sysmex.co.jp/news/press/2013/

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • 【インフル流行レベルマップ第50週】定点当たり報告数19.06、前週比+9-感染研
  • 胃がんの化学療法、個人ごとの効果予測が可能なAI開発に成功-理研ほか
  • 「社会的孤独」による動脈硬化と脂質代謝異常、オキシトシンで抑制の可能性-慶大ほか
  • 胎児期の水銀ばく露と子の神経発達に明らかな関連なし、エコチル調査で-熊本大ほか
  • 血液中アンフィレグリンが心房細動の機能的バイオマーカーとなる可能性-神戸大ほか