塩野義製薬との共同研究開発、FDAに承認申請と発表
英ViiV Healthcare Ltd. (以下、ViiV社)は現地時間の10月22日、HIVインテグラーゼ阻害薬「Tivicay(R)」(テビケイ、一般名:ドルテグラビル)を含む配合剤について、新薬として米国食品医薬品局(FDA)に承認申請を行ったと発表した。
「Tivicay」は日本の塩野義製薬株式会社とViiV社の共同研究開発から創出された次世代HIVインテグラーゼ阻害薬で、現在はViiV社が全世界における開発と販売の権利を有している。2012年12月には米国、欧州、カナダの各審査機関に対し、新薬承認申請を行っており、米FDAからは2013年8月、体重40kg(約88ポンド)以上で12歳以上の成人及び小児におけるHIV-1の他の抗レトロウイルス剤との併用治療で承認を受けた。現在はこの承認を受け、「Tivicay」の名称ですでに販売も開始している。
(画像はwikiメディアより引用 参考イメージ)
1剤で服薬遵守、患者のQOL向上に貢献
今回、ViiV社が承認申請を行った新薬の配合剤は、ドルテグラビルに核酸系逆転写酵素阻害薬であるアバカビルおよびラミブジンを配合し、1日1回1錠の服用治療を可能とするもの。HIV感染症治療では、長期間にわたる多剤併用療法が標準的治療法となっているため、この配合剤が承認されれば、患者の負担軽減につながり、服薬遵守徹底が実現されやすくなるほか、QOL向上に寄与すると期待されている。
承認申請には、主にTivicayの第III相臨床試験の1つであるSINGLE試験の結果をベースとしたデータが提出されているほか、主要評価項目である既存のエファビレンツ、テノホビル、エムトリシタビンの3剤配合剤との有効性に関する非劣性検証において、優越性を示すことも提示されているという。(紫音 裕)
▼外部リンク
ViiV Healthcare Ltd. プレスリリース
http://www.viivhealthcare.com/media/press-releases/
塩野義製薬 プレスリリース
http://www.shionogi.co.jp/whatsnew2013.html