日本高血圧学会は、高血圧治療薬ディオバンの臨床研究をめぐる問題の防止策として、▽研究者の倫理的資質向上システムの構築▽論文を公正に科学的に吟味する能力の向上▽臨床研究者認定制度の導入▽生物統計・臨床疫学等の専門家の育成――などを提言した。24~26日に大阪市内で開いた第36回同学会総会のシンポジウム「日本における臨床試験のあるべき姿を考える」での総合討論をまとめたもの。同学会では、今後、臨床研究不正防止委員会を設置することも明らかにしている。
防止策の一つである「生物統計・臨床疫学等の専門家や、メディカルライティングの育成」は、公的またはそれに準ずる組織が、スポンサーとは独立した形でプロトコル作成から統計解析・論文作成まで、一貫して業務に携わるシステム構築を目的としている。