リウマチ 新しい皮下注製剤承認
スイスのバーゼルに本社を置くロシュ社は10月22日、皮下注製剤ACTEMRA(tocilizumab)を、米国食品医薬品局(FDA)が承認したと発表した。
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重度のリウマチ患者への治療に
ACTEMRAの皮下注製剤は、疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)の治療歴があり、症状の軽減が十分に得られていない中等度から重度の成人関節リウマチ患者への治療薬である。
この承認は、第III相臨床試験であるSUMMACTA試験とBREVACTA試験の結果に基づいている。
FDAの推奨投与量は、体重100kg(220lbs)以下では2週間隔で162mg。また、その後治療反応性に応じて毎週162mgまで増やすことができるとしている。体重100kg(220lbs)を超える場合は、毎週162mgの皮下注投与を推奨している。
ACTEMRAは、ヒト化抗ヒトインターロイキン-6レセプターモノクローナル抗体。現在、関節リウマチにおいて、FDAより皮下注と静注の両剤形が承認されている唯一のものとなる。単剤またはメトトレキサートや他の生物学的製剤以外のDMARDsと併用して投与することができるという。
FDAの承認はACTEMRAにとって6度目
ACTEMRAには、中等度から重度の関節リウマチ(RA)、若年性特発性関節炎(PJIA)、全身型若年性特発性関節炎(SJIA)の承認があり、今回の承認はそれらに次ぐものとなる。
ACTEMRAは中外製薬と共同開発が行われており、日本では、2005年4月にキャッスルマン病治療薬として製造承認された。また、2008年にはRA、SJIA、PJIAの追加効能・効果の承認を得ている。プレフィルドシリンジ製剤は11月の初旬に上市を予定している。(たなか牡丹)
▼外部リンク
中外製薬株式会社(ロシュグループ) ニュースリリース
http://www.chugai-pharm.co.jp/hc/ss/news/detail/20131023100000.html