果物や野菜を多く摂ることは、糖尿病に限らず、様々な病気から健康を守る方法として、あちこちで紹介されています。実は、果物を果汁にして飲むより、果物そのものを食べる方が糖尿病の予防効果が高いことをご存じでしたか?2013年8月に、ハーバード大学の調査チームが発表しました。
(この画像はイメージです Stoonn/FreeDigitalPhotos.net)
分析の元になったデータは、1984年に開始され、糖尿病、心臓血管系の病気、がんにかかっていない187,382人の人たちから集められました。このうち、2008年の調査終了までに糖尿病の診断を受けた人は、6.5%の12,918人でした。
対象となった人たちが、どの程度果物を食べているかを調べました。ぶどう(レーズンを含む)、桃、プラムまたはアプリコット、バナナ、リンゴまたは洋なし、オレンジ、イチゴ、ブルーベリーなどの果物と、果汁について、糖尿病と何らかの関係が見られるかを分析したのです。
その結果、週に最低でも2回は果物を食べている人では、果物を食べる機会がそれより少ない人と比べて、2型糖尿病にかかるリスクが低いことが分かりました。ところが、果汁を毎日飲んでいる人では、2型糖尿病にかかるリスクが逆に高くなっていたのです。
100%果汁と聞くと、ビタミンもたっぷりで、身体に良さそうな印象ですが、2型糖尿病のリスクが高くなるとは意外ですね。糖尿病の予防だけでなく、健康や美容のためにも、果物を食べるように心がけましょう。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
Eating whole fruits linked to lower risk of Type 2 diabetes
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2013-08/hsop-ewf082613.php