秋の夜長。何となく夜更かしをすることが多くなってきます。しかも食欲の秋ともあって、美味しいものもふんだんにあるこの時期。夜更かしと共に、つまみ食いが増えてしまう人も多いでしょう。夜更かしと間食、そして体重管理には、科学的に検証された関係があるのをご存じでしたか?
(この画像はイメージです SOMMAI/FreeDigitalPhotos.net)
専門誌SLEEPの2013年7月号に掲載された報告によると、以下のような実験が行なわれました。参加したのは、22歳から50歳の健康な男女225人。対象者は「たっぷり睡眠組」と「睡眠時間制限組」に振り分けられました。「たっぷり睡眠組」は夜10時にはベッドに入ってもらい、起床は朝8時。一方で、睡眠時間制限組では午前4時から8時までの4時間を睡眠時間に充ててもらいました。実験は連続18日間続けられましたが、5日目を過ぎた頃から二つのグループの体重に目立った差が出てきました。
どちらのグループも、食事は、決まった時間に食べてもらいましたが、これとは別に常に食品が並べられたエリアがあり、食べたい人は自由に間食を摂ってもらうようにしました。運動による体重の増減への影響がでるのを避けるために、参加者はテレビやビデオを見たり、ゲームをして静かに過ごしてもらいました。
すると睡眠時間制限組では、間食の量が多く、体重の増加が見られました。この傾向は、黒人の女性で特に目立っていたことから、性別や人種も関係があるとされましたが、大まかに見て、睡眠時間を制限すると、間食の量が増え、体重が増えやすいことが明らかになったのです。
静かな秋の夜は、部屋の中でくつろぎながら、読書をしたり、ビデオを見たり、メールを書いたり………という時間を過ごすことも多いでしょう。うっかり間食を取りすぎて、太らないよう気をつけたいですね。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
SLEEP ; Effects of Experimental Sleep Restriction on Weight Gain, Caloric Intake, and Meal Timing in Healthy Adults
http://www.journalsleep.org/ViewAbstract.aspx?pid=29022
Late bedtimes and less sleep may lead to weight gain in healthy adults
http://www.aasmnet.org/articles.aspx?id=3999