PTCLの初の治療薬として米で2009年に承認取得
ムンディファーマ株式会社は、日本人再発・難治性末梢性T細胞リンパ腫(以下、PTCL)患者を対象とした、新規T細胞リンパ腫治療薬Pralatrexate注射剤の国内臨床試験を開始したと発表した。
同剤は、リンパ腫や固形がんの治療薬として広く使用されている葉酸拮抗剤メトトレキサートの類似化合物。非臨床薬理試験において、メトトレキサートに比べてがん細胞への取り込みや作用時間が改善され、様々ながん細胞株での細胞障害活性が向上することが確認されているという。アロス・セラピューティクス社(現スペクトラム・ファーマシューティカルズ社の子会社)により開発され、2009年9月、再発・難治性PTCLの初の治療薬として米国食品医薬品局(FDA)に承認され、現在販売されている。
(画像はwikiメディアより引用)
試験デザイン
今回の国内臨床試験では、まず3つの医療機関で第1相試験を実施し、日本人における同剤の忍容性及び至適用法・用量を検討し、至適用法・用量を決定。その後、第2相試験で、さらに同剤の有効性と安全性を確認する予定であるという。
組み入れる被験者の基準は、病変の生検病理診断にて組織学的に末梢性T細胞リンパ腫と診断され、1レジメン以上の抗悪性腫瘍剤による治療歴を有する再発又は難治性患者で、CT計測で、直交する2方向で明確に測定でき、かつ長径が1.5cmを超える腫大リンパ節又は節外性腫瘤病変を有する患者としている。(堤朝子)
▼外部リンク
ムンディファーマ株式会社 ニュースリリース
http://www.mundipharma.co.jp/pdf
一般財団法人日本医薬情報センター 臨床試験情報
http://www.clinicaltrials.jp/