ジェノタイプ1型C型慢性肝炎治療薬
2013月9月27日、ヤンセンファーマ株式会社は、厚生労働省よりジェノタイプ1型のC型慢性肝炎治療薬 抗ウイルス剤 「ソブリアード(R)カプセル100mg」(以下「ソブリアード」)の製造販売承認を取得したと発表した。
「ソブリアード」の一般名はシメプレビルナトリウム。ジェノタイプ1型のC型慢性肝炎の治療に用いられる、新たな直接作用型抗ウイルス剤(DAA)だ。同社の代表取締役社長であるブルース・グッドウィン氏によれば、世界に先駆けて今年2月に行った「ソブリアード」の製造販売承認申請は、日本で行われた4つの第3相臨床試験「CONCERTO-1~4」の結果をもとにしており、この結果は6月に開催された第49回日本肝臓学会総会で発表されたという。
シメプレビルナトリウムは、酵素のひとつであるプロテアーゼを阻害することによって、宿主細胞内におけるC型肝炎ウイルスの寄生と増殖を抑える働きがあると考えられている。
(この画像はイメージです)
C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善
「ソブリアード」の効能・効果は、セログループ1(ジェノタイプ1a又は1b)のC型慢性肝炎における2つのウイルス血症の改善となっている。
1つは血中HCV RNA量が高値の未治療患者、もう1つはインターフェロンを含む治療法で無効又は再燃となった患者だ。ペグインターフェロンおよびリハビリンと3剤併用で投与される。
現在、C型肝炎ウイルスに感染した患者は日本で約150~200万人存在し、そのうち約70%がジェノタイプ1型のC型肝炎ウイルス感染患者と推定されている。同社は、「ソブリアード」が日本のみならず、世界のC型慢性肝炎患者に対する新たな標準治療となることが期待されるとしている。(森沢文子)
▼外部リンク
ヤンセンファーマ株式会社 プレスリリース
http://www.janssen.co.jp/public/rls/news/4215