チュラロンコン大学医学部研究棟内に
独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と川崎重工業株式会社は9月30日、タイ・チュラロンコン大学医学部研究棟内に細胞自動培養システムの実験設備の設置を完了し、実証運転を開始すると発表した。
(画像はプレスリリースより)
NEDOとタイ商務省貿易交渉局は2012年11月に基本協定書を締結、これに基づき再生・細胞医療プロジェクトを協力して実施している。日本側は武庫川女子大学・川崎重工業株式会社・大阪大学・株式会社ディーエスピーリサーチ、タイ側はチュラロンコン大学・シーナカリンウィロート大学・マヒドン大学・アースクラップクリニック社が参加している。
タイの動作環境・インフラにあわせ設計
プロジェクトで川崎重工業が開発した「細胞自動培養システム(Robotized Cell Processing eXpert system;R-CPX)」は、タイの動作環境やインフラにあわせて設計されており、仕様は
対象細胞:接着系細胞
培養能力:最大10インキュベータ(1インキュベータ当りフラスコ6個)
取扱容器:T175フラスコ、T500フラスコ、ハイパーフラスコ
装置寸法(W×D×H):6.4 × 1.65 × 2.4[m](4インキュベータの場合)
設置環境:クリーン度100,000(装置内部はクリーン度100)
除染機能:過酸化水素蒸気による自動除染
(ニュースリリースより引用)
培養能力:最大10インキュベータ(1インキュベータ当りフラスコ6個)
取扱容器:T175フラスコ、T500フラスコ、ハイパーフラスコ
装置寸法(W×D×H):6.4 × 1.65 × 2.4[m](4インキュベータの場合)
設置環境:クリーン度100,000(装置内部はクリーン度100)
除染機能:過酸化水素蒸気による自動除染
(ニュースリリースより引用)
となっている。基本的な動作調整が完了したため、10月からは試運転、タイ人スタッフへのOJTによる技術移管を行い、データ取得・評価による実証試験を本格化させるという。
まずは、このR-CPXを用いて、関節軟骨の再生を対象に、臨床応用可能なレベルの高品質な細胞を効率良く調製できることを確認していく。実証試験の完了後は、自動化システムによる世界初の再生・細胞医療の薬事承認を目指すとしている。(小林 周)
▼外部リンク
独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 ニュースリリース
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100226.html
川崎重工業株式会社 ニュースリリース
http://www.khi.co.jp/news/detail/20130930_3.html