ダイエットには規則正しい生活が大切だとあちこちで言われていますが、睡眠不足とダイエットの関係はどうなんでしょう。
(この画像はイメージです Grant Cochrane/FreeDigitalPhotos.net)
そういえば、寝不足で料理が面倒になってコンビニやデパ地下に寄ると、つい買いすぎてしまった記憶があるような気がするのは私だけでしょうか。どうやら、睡眠と食品選びには、本当に関連があるようです。スウェーデン・ウプサラ大学からの報告です。
14人の男性が参加したこの実験は、前の晩に眠らずに過ごした時と、1番ぐっすり眠った時の2通りの状態で行なわれました。寝不足の場合もしっかり寝た場合も、まず朝食をとってもらい、空腹による実験への影響が出ないようにしました。その後それぞれに、一律の金額の予算を渡して、買い物に行ってもらったのです。彼らに与えられたミッションは「高カロリーの食品20種類と、低カロリーの食品20種類を購入せよ。」こうして、睡眠不足が食品選びにどんな影響を及ぼすかを観察したのです。
すると、睡眠をとっていない場合では、より高カロリーの食べ物を選ぶ傾向があり、総カロリーがしっかり睡眠を取った人よりも9%アップしていました。また、買い物をした食品の総重量も、寝不足の場合の方が多くなっていました。
また、同じ朝食を摂ってもらったにもかかわらず、睡眠を取っていない人では、空腹を促すホルモン、グレリンの値が高くなっていました。けれども、グレリンの量と、食品選びには関係は見られないとされています。
調査チームでは、睡眠不足は空腹感と、食品選びの両方に影響すると解釈しています。睡眠不足は、その後の食べ過ぎを招いてしまうこともある、ということになるようです。健康的なダイエットでは、睡眠をきちんととることの大切さを改めて感じる報告ですね。(唐土 ミツル)
▼外部リンク
Acute sleep deprivation increases food purchasing in men
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/oby.20579/abstract