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エーザイの米国子会社 東欧Selvita社と共同研究契約を締結

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2013年09月26日 PM01:51

新規抗がん剤創出を目指す

エーザイ株式会社は、米国子会社H3 Biomedicine Inc.とポーランドのSelvita S.A.との新規抗がん剤創出に向けた共同研究契約の締結を、9月18日発表した。

(画像はイメージです)

この契約で、両社は遺伝子状態によって悪性化したがんへの創薬ターゲット(キナーゼ)を同定、精査し、新規抗がん剤の創出を目指すとしている。

キナーゼ関連創薬探索に強いSelvita社

Selvita社は東欧最大の創薬研究会社の一つ。2007年の設立から、がん、中枢、自己免疫疾患領域における医薬品創出に向けた開発研究、探索研究を行い、複数の探索プロジェクトを保有している。50社以上の欧米製薬企業やバイオテクノロジー企業に創薬探索サービスを提供しており、前臨床プログラムとしても、造血器腫瘍を対象としたPimキナーゼ阻害剤「SEL24」や、ファーストインクラス(画期的医薬品)となるCDK8の低分子阻害剤「SEL120」が進行中である。

がん個別化医療に特化した治療薬開発

エーザイの研究領域の子会社H3 Biomedicineは、個別化医療に向けたがん治療薬の創出・開発に特化したバイオファーマ。がんに関連した遺伝子情報をもとに、特定のがんに対して強い効果を持つ薬剤の開発を目指している。患者個々の遺伝情報に応じたがんの根本原因を同定し、その治療に効果的な標的分子の選定・評価と、従来の創薬理論にとらわれない研究開発を原則としている。

天然物を構造モチーフとして、構造的に多様な低分子群を系統的かつ簡便に構築する多様性指向型合成と称する次世代技術を駆使し、ユニークな化合物ライブラリーを創製。また、遺伝子情報からバイオマーカー探索を効果的に進め、個別化医療に特化して開発期間の短縮を図りつつ革新的な治療薬の早期実現を目指しているという。

得意分野で開発研究を補完

両社の提携は、H3 Biomedicine社の有する遺伝子情報解析における独自のバイオインフォマティクス技術や創薬標的の評価システムと、Selvita社のキナーゼ探索技術基盤が補完・融合し合うことで、がんの遺伝子情報に基づいた創薬標的としてのキナーゼの同定と、これをターゲットとした創薬研究の加速を狙うもの。エーザイでは、H3 Biomedicine社の掲げる挑戦的な創薬ビジョンによる有用性の高い革新的ながん治療薬創出により、グローバルながん治療へ貢献したいとしている。(長澤 直)

▼外部リンク

エーザイ株式会社 プレスリリース
http://www.eisai.co.jp/

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